去年のこと ある場所に出かけたら
大道芸人のお兄さんがいたのだ
我が子 大好き!見つけて走り出す
もう終わりかけだったからトータルで見たのは10分なかったと思う
大道芸人の定型文 なのか
個人事業主について
所得について 技能について
映画や芸術鑑賞にも料金を払うよね?
だけど今の僕にはまだ 1円も価値がついていない
今の僕を見て 価値を判断して払ってください
だいたい内容はどの人も同じような感じだ
最後の大技をする前の自己紹介と投げ銭
でもこの彼はなんか違ったんだよね
できれば折りたたんでください
いえ、 はっきり言います
お札をください
彼はそう言った
ここまではっきり言う人
母のは初めてかもしれない
母 、今まで大道芸人の人に 折りたたんで渡したことがない
その日初めて 折りたたんだのだ
ケチな母ですみませんっ
10分も その人のことを見ていないけど
どこかのタイミングでごそっと観客が抜ける場面がある
その時に素直に 今めっちゃ悔しい
心が折れそうだけど見ているあなたたちのためだけに全力でやります
そう言ってパフォーマンスしていた
なんかわからないけど
語彙力 表現力が貧弱な母には言葉として伝えきれないのがもどかしい
人間臭さを感じたのかも?
必死で生きてる
素直に生きてる
真剣に全力で目の前にいる人だけのために
今の自分の想いを注ぐ 感じ
そんな彼の姿というか生き様というか
話術でも技術でもない何か
母、何かに心が動かされて折りたたんだお札
何で今までの人には感じなくて この人に感じたんだろうか?
言葉って
使う人、受け止める人、立場、心や体の状態によってもかわるんだろうか
なまものなんだろうね言葉は
そんな事を感じた母でした