母はお先に子どもがいない時間に
コツコツ授業を受ける
まだ途中
そして
ついに我が子も動画で授業を体験した
母はスマホだったけど
我が子にはパソコンで
美味しく頂く国語は
『ふとんかいすいよく』
音読で進めていく
そして子供の?が浮かだろう言葉に
説明を加えていく
言葉だけでなくイラストを添えて
引き込まれていく我が子
画面に話し出す我が子
リアルで繋がっていないことに驚く我が子
向こうには(真島先生)僕が見えないの!?
ひたすら先生の話に反応する
ひとしきり 美味しく頂いた後 問題をとく
やっぱりな と思うところでつまずく
「そこで」や「この」が指し示すものがわからない
今、苦戦しているところだ
そして母思う
我が子がどういう授業を受けているのか
参観日ではなく日常の授業として
初めて見る文書に対して
どう反応しているのか
反応できているのか
どこまで理解しているのか
その理解度は同年代とくらべてどうなのか
どこで躓いているのか
以前ならば 透明マントを持っている者のみが見れたであろうその姿
今は自宅で子のすぐ隣で見ることができる
すごい時代だ
そして何よりいいところが
他の生徒を感じ取れるというところ
この授業は授業そのものを
カットすることなく録画されている
もちろん先生と生徒のやり取りも
そのままの状態で
動画は先生と ホワイトボードのみしか写っていないが
その先生の前に確かに生徒はいる
あの時は我が子もそこにいたんだろう
すると子どもがどの位置にいるのかわかる
プリントの上を鉛筆の音が軽快に流れていく
止まることのないその音は
我が子を焦らせていたはずだ
母も「自分のペースでいいよ」
そう言いそうになる口を思わず手で塞ぐ
集中している
邪魔をしてはいけないのだ
ストップの合図
九九が時間内に終わらなかった
残り8マス
自分で丸付けをしていく
答え合わせで発覚する 1問のミス
喚く事なく
泣くこともなく
静かに
受け入れたのだろうか
あの1分を過ぎて
「できました」の声が次々に聞こえてくる
そんな状況で半分も進んでいなかった我が子
声が聞こえてから口に出していた九九も
無音になり加速したスピード
あの時どう感じたんだろう
あえて授業の感想を聞くことはしなかった
翌日同じプリントに取り組んだ
4分ジャスト全部正解
ヨシッ
我が子は小さくガッツポーズしていた
今まで百マス(足し算)をやらせた時には
見せなかったガッツポーズ
あの時は文句しか出なかった
それが今回は無言で始めたとな
母が気づかなかっただけで
何かを思ったんだろうか
あの時
最後の8枚プリント
7枚目の算数1問目までできた
2枚目違う意味の言葉に苦戦する
感情に関わる言葉
うらむ
親しむ
にくむ
根に持つ
うかれる
はしゃぐ
うぬぼれる
おどり上がる
語彙力と思考の大人化できるだろうか
我が子はまだまだ精神が幼い
そしてこの問題に同じ学年の子は
コツコツ取り組み続けているのか
おそろしい
何もしなければ見上げたときにはもう
そこにはいないのだな
きっと
遠く彼方で輝く星になってるんだろうな
我が子の歩みは止めてはならぬ
少しでも前へ
今日もコツコツと
そんな
身が引き締まる思いの授業だった