娘二人がないないと言っていた洋服
お父さん、よそ行きの服とかはどうしたの?
母の実母と叔母がじいちゃんに聞く
あ〜
傷んでる服とかは燃した
燃した!?
ど田舎あるあるなのだろうか?
不要になった物は燃やす!?
じいちゃんが傷んでる服と言った服は
ほぼ新品
娘二人がデイサービスに着て行く用に購入した服だった
叔母さんは泣き顔
実母はあらま~と呆れ顔
94歳、本当に燃やしたのだろうか?
普通にゴミ袋で捨てたんじゃないだろうか?と思う母
不要なものはポイポイ捨てるじいちゃん
・作業服は捨ててない
・お気に入りの青シャツも捨ててない
つまりよそ行きの服は不要と判断されただけ
じいちゃんが不要と判断して粗大ゴミに出したものをばぁちゃんが回収するというサイクルを何年も繰り返していた夫婦
そんなばぁちゃんも亡くなった後の家は
物が少ない
流石に90を過ぎてから木製の大きなタンスを処分するのは大変なのかいくつか置いてあるけど
中はスカスカ
置き物、人形などの飾りは全て処分され
和室にポツンと座卓があった
一番奥の和室には客用布団3組、座布団が8枚
ろうそく、線香焚かない火事になる
と書いた一枚の紙が置いてある仏壇
ホコリもなく綺麗に磨かれていた
じぃちゃんは一人暮らし
仏壇を磨いているのはじぃちゃんなんだろう
じいちゃんの破天荒ぶりを聞かされていた母
さぞかし苦労が多かっただろうばぁちゃんの遺影は驚くほど穏やかで笑顔だ